アンティークドアノブの取り付け方法
アンティークドアノブの取り付け方法
「アンティークな空間を演出したい。」
そんなとき。
ドアノブを変えるだけで部屋の雰囲気がガラリと変わります。
ドアごと交換となると大がかりですが、簡単に取り替えられるアンティークドアノブへの交換はお部屋のイメージチェンジにおすすめです。
毎日握るドアノブがお気に入りのものになると、気分も違います♪
ドアノブをうまく取り付けるためには、必ず押さえておかなければならないポイントがあります!
安易にノブの部分だけ付け替えても、ドアの開閉が効かなかったり、ドアが勝手に開いてきたリ、部屋に閉じ込められてしまったり…。
見た目が素敵になっても使えないといった困った事態になってしまうこともあります。
ドアノブは、ノブとラッチ部分がピッタリ合っていないとうまく動作しません。
ドアノブを選ぶ際には、ラッチとサイズが合うものを選ぶ、あるいはドアノブに合うラッチを用意してラッチごと取り替える必要があります。
アンティークドアノブの取り付け方法と取り付けるためにおさえておくべきポイントとを紹介します。
ドアノブとラッチの各部位
ドアノブ
- ノブ(丸ノブ)
ガラス・真鍮・ポーセリン(磁器)・ベークライトなどの素材が一般的です。
- 芯棒(スピンドル)
ノブとラッチとを連携させる役割を果たす棒。芯棒の太さはアイテムによって6mm~8mmとまちまちです。
一般的に日本製と海外製ではスピンドルの太さが異なります。海外製のものは、日本製よりも芯棒が細いことが多いです。
また芯棒の長さにもばらつきがあります。この芯棒の長さによって適用扉厚(ドアの厚み)が決まります。 - 台座(バックプレート)
丸い形の丸座や四角いバックプレート、ヴィクトリア調の装飾が施されたプレートなど、台座によってもドアノブの雰囲気がガラリと変わります。
アンティークドアノブの芯棒に多いのが、下記の2タイプです。
- Aタイプ
ネジ芯棒とノブの両方にネジが切ってあって、芯棒はボルト、ノブはナットの様な役割を備えています。ノブを回して芯棒の長さをアジャストできます。
丁度良い位置でビスを止めると固定できるので、扉の厚みに柔軟に対応出来るのが特徴です。 - Bタイプ
芯棒に空いている穴とドアノブの穴を合わせてネジで固定するタイプ。穴の位置でしか長さを調節できません。
ドアの厚みと穴の位置が合わない場合は、芯棒を切ったり、芯棒に新しいネジ穴を空けたりといった加工が必要になります。
- ノブ(丸ノブ)
ラッチ
ラッチとは
扉につけるかけ金・留め金のこと。扉を閉じたり開いたりできるようにするための大切な締まり金具です。
ノブを回すと、ラッチのカムホールに通しているドアノブの芯棒が回転し、ラッチボルトが凹んだり出たりすることで、ドアが開閉します。レバーハンドル用のラッチを選ぶと、ノブが左右両方ではなく片方にしか回らないものもあるので、注意してください。
- バックセット
ドアの端(ドア当たり)から芯棒の中心までの長さ。全てのラッチにはバックセットの長さが記載されています。
バックセットの長さがドアの端からノブまでの幅になるので、短すぎるとドア枠側の壁とノブの間に手が入らなくなりノブを握れなくなります。
レバーハンドルの場合、持ち手部分はドア枠と反対側にハンドルを取り付ける仕様になっているので、バックセットの距離をあまり気にしなくて構いません。
一般にレバーの場合は51mm以下、ノブの場合は50~60mm程度のバックセットが必要です。 - カムホール(ハブ)
芯棒をとおす穴の部分。芯棒の太さとカムホールのサイズはピッタリ合うことが必須です。
1mmでも違うと、ノブを回してもラッチの中で芯棒が空転して、うまく扉の開閉ができません。
イギリス製の芯棒は7mm、フランス製は5~6mm角であることが多いです。
ラッチのカムホールよりも芯棒の方が太い場合は、ヤスリなどで穴に通る太さになるまで削ります。逆に芯棒の方がカムホールよりも細い場合は、薄い金属プレートを接着するなどして太さを足します。
このような手間をかければ、芯棒の太さを調整することができます。 - ラッチボルト
通常は出っぱっていて、ノブ(orレバー)を回すと凹みます。
- ストライク(ラッチ受け)
ラッチボルトの受け金具で、ドア枠側に取付けます。
- バックセット
ネジ
ドアノブと芯棒を固定させるためのネジと、バックプレートを固定するためのネジが必要です。
ネジは、ノブやバックプレートの風合いにあったレトロ調に加工したものがよく合います。
アンティークのドアノブと芯棒の固定には、イモネジが使われていることが多いです。
アンティークドアノブの取り付け方法
<作業時間目安>
ノブのみの交換:10~15分 / ラッチ&ノブの交換:20~30分
- プラスドライバーとマイナスドライバー(またはノミ)
- ネジ
<注意点!>
アンティークドアノブの場合、ノブの片側がはじめから芯棒に固定されているものもあります。 台座をつけるときに、すでに空いている穴にネジを締めなおす場合は、穴のサイズと同じか少し大きめのネジで固定します。
- 古いドアノブ・バックプレート・ラッチ本体・ストライクをドアから取り外します。
- ドアノブのみの交換の場合、ドアノブを外すだけでOKです。
- ラッチ本体は、取り付けネジを外すと簡単に手で引き出すことが出来ます。とりづらいときは、マイナスドライバーやノミを隙間に差し込むととれやすくなります。
- ラッチをドア穴にはめ込んで、取り付けます。
- ラッチには上下があるので、間違えないように注意してください。(上下は、わかるようラッチ本体に記されています。)
- ラッチをはめ込んだら、固定前に手でラッチボルトの向きを調整します。
- 最後にプレートをネジで固定します。
- バックプレートとストライクを取り付けます。
- ストライクは、ラッチ本体の位置とピッタリ合うように調節してください。
- 芯棒をカムホールにとおし、芯棒の両端にノブを取り付けます。
- ドアの裏と表、両方のバランスが良くなるよう注意して芯棒にノブを固定します。
- ノブを回してラッチが正常に動作するか確認する。
アンティークのドアノブ取り付けでもラッチは新品で
ラッチはある程度耐久性があるものの消耗品です。
経年劣化もしますし、長く使っていると壊れてしまうこともあります。
ストライク部分が壊れてしまうと、ドアが引っかかったり勝手に扉が開いてきたリといった不具合が生じます。
ラッチパーツないにサビやホコリがたまると、パーツ内のバネなど部品に負荷がかかり、内部パーツ破損の原因となります。
ラッチが壊れるとノブは機能しなくなるので、場合によってはドアが開かなくなってしまうことも…。
ラッチの故障を修理するとなると手間のかかる工事になります。
アンティークのラッチは、いつどのような状態で使用されていたのか不明であり壊れやすい状態です。
長く安心してドアが使えるよう、アンティークドアノブを取り付ける際にもラッチは新品に交換することをおすすめします。
アンティークドアノブのお手入れ方法
ラッチや丁番には、年に1回ほどの頻度で潤滑油を指してあげるとラッチの持ちが良くなります。
真鍮のドアノブなどサビがすすむ素材には、ときどき(年に1回程度)ワックスや蜜蝋をを塗ると、サビ防止になります。
酸化がすすんでサビが気になるときは、サビ取り剤を使って磨いてあげると回復します。
サビ取り剤はホームセンターなどで購入できます。
素敵なドアノブが使えずストックになってしまうのはもったいないです。
DIYが苦手な人や女性でも簡単な作業でドアノブ交換できますので、アンティークドアノブの取り付けにチャレンジしてみてください。