ヴィンテージ食器のお手入れ
ヴィンテージ食器 普段使いの注意点
ヴィンテージ食器は、約半世紀以上前に製造されています。
素材や製造製法が現代のものとは異なるため、ヴィンテージ食器を普段使いの食器としてご使用になる際には、加熱や洗浄時の取扱いに注意が必要です。
ファイヤーキングなどの耐熱ガラス食器も、性能は現代の食器とは異なりますので調理家電の使用は慎重にお願いいたします。
熱いコーヒーや紅茶を注いで飲んだり、食器用洗剤とスポンジを利用して手洗いしたりするのには、普通の食器同様に取り扱っても問題はありません。
ただし、アイテムのコンディションに関わらず、電子レンジ・オーブン・食洗器・食器乾燥機を使用するのは要注意です!
電子レンジ・オーブンの使用は避けましょう
電子レンジが初めて誕生したのは1947年。といっても当時は値段も高く、業務用がチラホラと出始めただけでした。その後、1960年代後半から1970年代になって一般家庭に電子レンジが流通したようです。
ファイヤーキング・フェデラルなどの耐熱ガラスも同じ頃に製造されましたが、当時と今では電磁調理器の出力方法も出力火力も異なります。つまり、ファイヤーキングなどヴィンテージの耐熱ガラスアイテムが現代の電子レンジやオーブンに対応できる保証はありません。
電子レンジで使っても問題ない場合もありますが、自己責任で注意しながらご使用ください。
特にクラックやチップがあるガラスアイテムは、電子レンジの使用によって破損する危険があり、避けた方が無難です。食洗機の使用もおすすめできません
食洗機の使用によって、目にはみえにくいほどの細かな傷がつく可能性があります。
小キズが増えると、コーヒーのステインが色素沈着しやすくなったり表面が徐々に白濁していったりすることがあるので、食洗器の使用は控えた方がきれいな状態を長持ちさせることができます。また、もともとクラックやチップがある場合、乾燥機の熱や食洗器の水圧によってガラスを破損するおそれもあります。
長く良いコンディションを保つためにも、食洗器の使用は控えて、手洗いをおすすめします。
ヴィンテージ食器のお手入れ方法
日常のお手入れは、テフロン加工製品などにも使える柔らかめのスポンジと食器用洗剤を利用して手洗いしてください。
プリントマグやアドマグなど、プリントやロゴがある部分は、色落ちに注意しましょう。
特に、色落ちやプリントの剥がれがある場合は、劣化部分に注意して洗ってください。
黄ばみ・色素沈着の落とし方
長く愛用していると、次第にコーヒーのステインや茶渋が色素沈着していきます。
ファイヤーキングには、製造当初からのヘアーラインや練ムラなどがあるものも多いため、特にそのような部分が着色しやすいです。完全に色素を落とし切るのは難しいかもしれませんが、キッチンハイターなどの漂白剤を利用することである程度着色が落ち、元の色を取り戻せます。
漂白剤を利用するときは、漂白剤の使用方法に説明されている時間を守るように注意してください。
プリントやロゴがある部分の漂白は、変色や色落ちを防ぐためにも控えましょう。
漂白は、あくまで内側の色素沈着を落とすためとお考えください。直接手が届く部位は、メラミンスポンジで磨くのも効果的です。
簡単に落ちない黄ばみ・色素沈着を落とすには
当ショップがこれまでに試みて成果を得られた手ごわい黄ばみを落とす方法を紹介します。
- シンクや洗い桶などに、約20%とやや濃い目に漂白剤or漂白剤入りの洗剤を混ぜたぬるま湯と食器を入れ、一晩つけ置きします。翌朝、キレイに手洗いします。
- 約5%の重曹を溶かした水とともに食器を煮立て、熱いうちに重曹の粉をつけたスポンジで磨き洗いをします。それでも落ちない場合は、これを数回繰り返します。
長年使い込むと、食器の全体が黄ばみ色素沈着も溝の深くにまで浸透していきます。落とすのが難しくなるので、出来ればこまめにお手入れした方が、美しい状態が長持ちします。
その他、ヴィンテージ食器の汚れを落とすアイデア
漂白剤が使いにくい柄部分やヘアラインの隙間など繊細な部分の汚れ・着色落としには、歯ブラシ・綿棒・つまようじなどを用いると落としやすいです。
綿棒に軽くマニキュアの除光液を染み込ませて汚れを拭き取ると、うまく汚れを落とせることがあります。
あくまで当ショップで利用しているヴィンテージ食器のお手入れ方法です。
お客様の自己責任のもと、安全な方法でクリーニングするようお願いいたします。