SHELLEY & WILEMAN
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シェリー&ワイルマンの紹介
SHELLEY & WILEMANは20世紀のイギリスを代表する陶磁器メーカーです。1853年の創業から1966年、ロイヤルドルトンを有するAllied English Potteriesに買収され工場閉鎖に至るまで、経営者の代替わりとともに社名を変更しながらも数多くの陶磁器を製造しました。
SHELLEY & WILEMANには大きく分けて、1910年までのワイルマン窯と1910年以降のシェリー窯のバックスタンプがあります。
高級にこだわったワイルマン窯&アート性にこだわったシェリー窯の陶磁器は、ティーカップだけでも100種類以上のシリーズがあります。コレクション性が高く、閉窯後から50年以上経った今も人気は上昇し続けており、年々稀少価値が上がっているヴィンテージ食器です。
SHELLEY & WILEMANの起源は、19世紀初頭に陶器の街として発展したスタッドフォードシャーのフォーリー地区。当時、この地区では多くの陶器会社が設立され、SHELLEY & WILEMANの前身であるFoley Potteries社もそのひとつでした。
1853年にFoley Potteries社は、ヘンリー・ワイルマンを共同経営者として迎え入れ、1856年の創業陣引退後は、ヘンリー・ワイルマンが事業を引き継ぎました。
1864年のヘンリー・ワイルマン没後、ワイルマンの息子が引き継いだ会社では、従業員であったジョセフ・シェリーが共同経営者となり、1872年、社名をWileman & Coに変更しました。
1884年のワイルマン引退後は、シェリー一族が単独で会社運営していくこととなります。
Wileman & Coは中国の工場と提携し、一般家庭に好まれるアート性の高い陶磁器の製造を開始しました。
花びらのような美しいデザインで人気を博したデインティカップは、この頃に迎え入れた陶芸家、ローランド・モリスによるデザインです。
自ら「アート磁器製造業」と位置付けたワイルマン窯は、一流の陶芸家やアートディレクターの招集と海外輸出に力を入れ、ヨーロッパ各地、オーストラリア、アメリカ、カナダなど海外にも広報の範囲を広げ、知名度と人気を高くしていったようです。
1910年、当時使用していたバックスタンプ「FOLEY」の使用について法廷訴訟を起こされたことをきっかけに「SHELLEY」のバックスタンプ表記を使用し始めました。
シェリー一族が単独運営をはじめて50年以上が経った1925年、社名・商号を正式に「Shelley Potteries Ltd」としています。
シェリー窯は、ウォルター・スレーターをはじめとした著名なアートディレクターのもと1920~1930年代に製造されたアールデコスタイルの時期が人気の絶頂でした。
会社の好調期は1930年代後半まで続きましたが、第二次世界大戦による労働力と材料の供給不足により、それまでの生産スタイルからの変更せざるを得なかったようです。
終戦後、再びシェリー窯の生産は成長しましたが、時代の変化とともに大会社の安価で大量生産できる製造ラインへと市場は流れ、1966年にはAllied English Potteriesによる買収とともにシェリーブランドの生産は幕を下ろしました。
SHELLEY & WILEMANは、数多くのシリーズを生み出しましたが、シェリー窯と名前を変えてからのアールデコスタイルが最も有名です。中でも「ヴォーグ」や「クイーンアン」のシリーズは、年々入手が難しくなっています。